興正寺は、境内を大きく東山と西山とにわけられます。
東山が女人禁制の場で密教と戒律、学問と修行の山として栄えたのに対し、西山は阿弥陀信仰を中心しとし、
1808年には五重塔が建立され、人々の心の山として親しまれてきました。
堂塔
五重塔
1808年(文化5年)に建立され、興正寺の象徴ともいえます。屋根の流線がとても美しく、高さは26mあります。県内で現存する五重塔では最も古く、国の重要文化財に指定されています。塔そのものを本尊を見たて、中心柱に大日如来を配し、その四方に四仏―即ち、阿閦如来(東)、宝生如来(南)、阿弥陀如来(西)、不空成就如来(北)が安置されています。建立にあたり、興正寺の7世
西山本堂
1751年(寛延4年)五世
ご縁日 | 毎月5日 10時 |
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御本尊 | 阿弥陀如来 |
仏さま | 文殊菩薩・大隨求明王・不動明王・愛染明王・弘法大師・寿老人・賓頭盧尊者 |
干支 | 卯年 文殊菩薩 |
能満堂
1717年(亨保2年)尾張徳川家六代藩主継友公の寄進によって建立されました。以後、徳川家の祈願修法所として大切に扱われ、本尊の虚空蔵菩薩(秘仏)は開山天瑞圓照和尚が自ら刻んだものと記録されています。虚空蔵菩薩は「智慧の仏」と云われ、ぼけ封じ信仰が篤いほか、智慧を授けていただけるよう、合格祈願・七五三・十三参りに参拝されます。
ご縁日 | 虚空蔵菩薩 毎月13日 10時 地蔵菩薩 毎月24日 13時 |
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御本尊 | 虚空蔵菩薩 |
仏さま | 地蔵菩薩・大黒天 |
干支 | 丑・寅年 虚空蔵菩薩 |
観音堂
開山天瑞圓照和尚が建立した御堂です。本尊の正観世音菩薩(秘仏)は、尾張徳川家二代藩主光友公が自身の守り本尊を興正寺西山本尊にと、寄進をなされた仏像です。脇立の三十三観音は開山天瑞和尚御作です。1857年(安政4年)に十世潭道和尚により移築されました。
ご縁日 | 毎月18日 13時 |
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御本尊 | 正観世音菩薩 |
仏さま | 三十三観音 |
干支 | 子年 千手観音菩薩 |
大日堂
八事山内で最も高い所にある御堂です。堂内には1697年(元禄10年)尾張徳川家二代藩主光友公が、母の供養のために鋳造させた高さ約3.3mの大日如来像が総本尊として安置されています。当時、この場所からは熱田の森や、名古屋の港が一望できたと云われています。
ご縁日 | 毎月8日 12時30分 |
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御本尊 | 胎蔵界大日如来(総本尊) |
干支 | 未・申年 大日如来 |
不動護摩堂
創建時に建立された最も古い堂舎のひとつで、護摩を焚き修法を行う仏堂です。覚鑁上人作といわれる不動明王をお祀りし、北方世界を守護する毘沙門天もお祀りしています。
ご縁日 | 毎月28日 10時30分 |
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御本尊 | 不動明王 |
仏さま | 毘沙門天 |
干支 | 酉年 不動明王 |
東山本堂
西方極楽浄土の仏さまである阿弥陀如来を本尊として迎え、興正寺歴代先師位牌をお祀りしています。学問・修行の場であった東山の本堂として建立されました。
ご縁日 | 毎月15日 13時 |
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御本尊 | 阿弥陀如来 |
干支 | 戌・亥年 阿弥陀如来 |
弘法堂
開山和尚百回遠忌に建立され、
ご縁日 | 毎月21日 10時30分 |
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御本尊 | 弘法大師空海 |
仏さま | 興正菩薩・開山 天瑞圓照大和尚 |
中門
かつては女人門と呼ばれ、修行の場である東山と西山の境に建ち女人禁制を守っていました。
1954年(昭和29年)の頃、中門として五重塔前に移築されました。
普照殿
2008年(平成20年)春建立。尾張徳川家七代藩主宗春公直筆の「八事山」軸を複製した扁額が掲げられています。地下には特別永代供養墓「
- 仏さま
- 普賢菩薩・勢至菩薩・観世音菩薩・四仏
地蔵堂
石仏の地蔵菩薩と役行者をお祀りするお堂です。
- 仏さま
- 地蔵菩薩・役行者
圓照堂
五重塔を見渡せる高台に建つ納骨堂です。
- 仏さま
- 阿弥陀如来
新回廊
石仏の七観音と六地蔵と弘法大師をお祀りし、起伏のある八事山の参拝を少しでも楽にお参りいただくために、能満堂・墓地・圓照堂へと続くエスカレーターが設置されています。
- 仏さま
- 六地蔵、七観音
竹翠亭
大正時代に建築され、岐阜市重要景観物指定建造物に指定されていました。
移築されてからは、この建築物が歩んできた歴史と携った人々の想いをひきつぎ、日本の伝統や文化を次の世代へ伝える場へと生まれかわりました。街中にあって喧騒からはなれた空間は穏やかな時を刻み、多くの方を迎えています。